考えるな。感じろ!
アイソメトリクストレーニングのパイオニアの一人とされているのが、ブルース・リーです。

ブルース・リーは体型を見る限り、驚くべきは体脂肪の少なさですが、かなり背中の筋肉を重要視していたことがわかります。 ウエストがキュッと絞られた逆三角形の体型ですが、ボディビルダーのそれと印象が異なるのは、ウエイトトレーニングより自重トレーニングの割り合いが多かったからかと思われますが、アイソメトリクストレーニングによって細かく鍛えられた筋肉のディティールも少なからず影響していると考えられます。
彼がボディビルダーのような肉体でなかったことの理由は明白で、筋肥大を目的としたトレーニングではなく、カンフーに最も適したカラダ作りを目的としてトレーニングしていたからです。

アーノルド・シュワルツェネッガーのような厚い胸板は元より求めていなかった、というよりは素早い動き、巧みな技を繰り出すために必要な鍛錬をただ行っていただけということでしょう。洋服を着たブルース・リーの姿は全く筋骨隆々には見えませんので、余計に上半身を露わにした時とのギャップに痺れます。
さて、ではカンフーに役立てるためにリーが行ったアイソメトリクストレーニングはどういったものだったのでしょうか。
ブルース・リーのアイソメトリクストレーニング
90cm程度の頑丈な棒2本と、強力なゴム紐または帯などを用意することで、肩や胸、腕の筋肉を鍛えます。

■1. ドラゴンフラッグ
■2. 上半身のトレーニング
■3. パンチ力、スピードアップのトレーニング
■4. 広背筋、腹筋のトレーニング
■5. 下半身(蹴り)のトレーニング
■1. ドラゴンフラッグ
ベンチに頭と肩だけをつけ、体を伸ばした状態で持ち上げキープします。

■2. 上半身のトレーニング
図のように棒とゴム紐(帯)を結び、上に引っ張ります。
応用して肩や腕の各部を鍛えます。

■3. パンチ力、スピードアップのトレーニング
鉄棒の柱などに強力なゴム紐を巻き付けパンチ力アップのトレーニングを行います。

■4. 広背筋、腹筋のトレーニング
鉄棒にぶら下がり、足を伸ばしたまま地面と並行になるまで上げて維持します。

■5. 下半身(蹴り)のトレーニング
キックの姿勢を保ったままキープします。

アイソメトリクストレーニングの設定
彼の推奨するアイソメトリクストレーニングの設定は概ねこのような内容だったようです。
・最大筋力の50%:15~20秒
・最大筋力の60%:6秒
・最大筋力の70%:7秒
・最大筋力の80%:6秒
・最大筋力の90%:4秒
徐々に強度を上げてゆき、徐々に下げてゆく。これを各種目で1セット~3セット行っていたようです。
トレーニングの頻度
トレーニングの頻度は、前腕と腹筋に関しては毎日トレーニングしていたようです。その他の部位に関しては1日おきだったり、2日おきだったりで、当然の如く、これらの筋力トレーニング以上に、ブルース・リーは武術の鍛錬に励んでいました。
次回は健康的に体重を落としていく方法について探究します。





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