親子で触れ合える時間が長いこんな時だからこそ、味わいたい優れた絵本の世界。
小学校の読み聞かせの現場で愛されている、オススメ絵本の中から、まずは厳選した3冊をご紹介しましょう。
あなたの心に響く絵本はどれでしょうか?
読み聞かせオススメ絵本3冊
・ぼくにげちゃうよ (The RUNAWAY BUNNY)
マーガレット・ワイズ・ブラウン作、クレメント・ハード絵、いわたみみ訳、ほるぷ出版
1942年に初版が出て以来、絶えず版を重ねて、2012年版では89刷りとなっています。ウサギの親子の会話で広がる、リズミカルな展開と繰り返しのフレーズは、まさに絵本における一つのスタイルを確立した古典と言えるでしょう。
お話は、子ウサギがどこの世界へ出ていこうとも、見守り続ける母ウサギの優しい大きな愛に満ち溢れていて、読後には思わず子供を抱きしめたくなります。
母親が子どもに読んであげたい絵本の一つです。

英語版も優しい英語で読みやすく、おすすめです。日本語版と共にあると、小学校の英語教育にも役立つでしょうし、より味わえると思います。

・ちいさなヒッポ (HOW HIPPO!)
マーシャ・ブラウン作/絵、うちだりさこ訳、偕成社
コールデコット賞をいくつも受賞したマーシャ・ブラウンが、版画で子カバのヒッポを始めとした動物たちを、愛らしくもたくましく 、そして確かな観察眼から描き出しています。
群れで暮らすカバたちの中ですくすくと育っているヒッポ。カバの言葉も教えてもらいながら、楽しく過ごしていました。ある日、仲間のカバが眠っている時、一人離れて遊んでいると、音もなく金みどりの目をしたワニがすべり寄り・・。
ディテールのしっかりした動物の描写と、木目を生かした版画で浮かび上がる、独特な野生の世界の中で、ヒッポのちょっとした冒険と、母子の愛情があふれているお話です。


・まよなかのだいどころ (IN THE NIGHT KITCHEN)
モーリス・センダック作/絵、じんぐうてるお訳、冨山房
コールデコット賞をはじめ数々の受賞を果たしているモーリス・センダック。この「まよなかのだいどころ」と「かいじゅうたちのいるところ」、「まどのそとのそのまたむこう」は、センダックの三部作と言われています。
コミック調な絵柄も相まって子ども受けは抜群に良いようです。夜中の冒険というのは、いつの時代でも子ども心をくすぐります。パン屋のオヤジ三人組のビジュアルがこの絵本をとても魅力的なものにしています。
寝室で寝ていた男の子ミッキーは、よなか騒がしい音に目を覚ますと、なぜか裸になりながら真夜中にケーキを作るパン屋さんの台所へ落ちてゆく。危うく生地に練りこまれてオーブンで焼かれそうになったミッキーは・・・。
ちなみにセンダックはミッキーマウスの大ファンだったそうです。主人公の名前もミッキーマウスから拝借したのかもしれません。


絵本は英語版も魅力
読み聞かせは、子どもの「傾聴力」「想像力」「集中力」を高め、様々な感性を育てます。
ご自宅でも、このような本から気楽に読み聞かせてみてはいかがでしょうか。
また、共に紹介した英語版の絵本も、併せて読んでみると、新しい発見があったりして楽しいです。
簡単な英語ばかりで構成されていますが、翻訳とはまた違った味わいがあります。機会があったら、ぜひ触れてみることをオススメします。
次回は高学年向けのオススメ絵本を3冊ご紹介します。
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